鳳来寺硯制作(ほうらいじすずりせいさく)
種別
新城市無形文化財(工芸技術)
指定年月日
平成22年8月26日
保持者
名倉鳳山
指定理由
鳳来寺硯は、その発祥は定かではないが、江戸時代には鳳来寺参詣者の参詣記念と実用を兼ねたお土産品として作られていたようである。
現在は、地元の鳳来寺山の麓で産出する金鳳石(頁岩)、鳳鳴石、煙厳石の三種類の原石を地中から掘り出して制作している。
この鳳来寺硯の特徴は、採石された原石を最大限に活用する一品製作に徹し、姿においても千差万別となっている。その本意を鑑賞本意としての硯、自由奔放の作風が培われていると共に、実用面も加えた鳳来寺硯独特の雅味である硯相を表現している。また、仕上げに本漆を使って仕上げているものは、日本においては数少ない硯である。
また、硯の制作(硯刻)においては、単に硯を「墨の道具」にとどめず、日本人の美意識が造る「心の器」を目指し、独創的造形力の研鑽により数多くの賞を受賞している。その伝統技法を極めた技と独自の斬新な作風が融合した「無陵硯」が硯の分野で初めて文化庁買上作品となり、「硯」の評価を「単なる道具」から「美術工芸品」の世界に引き上げることに貢献するなどその作品や業績は高い評価を受けている。
作品紹介
お問い合わせ
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