微生物の中にはバイ菌、カビ、ウイルスなどがあります。この世からこれらの微生物がいなくなったら、この美しい川や海、青々とした台地も消え、動物の死骸や排泄物などで埋め尽くされ、地球は美しさを失うでしょう。また、微生物はパン、ビールや酒など食生活も支えてくれています。反面、私たちに病気をおこす病原微生物もあります。
微生物検査室ではこの病原微生物を扱っています。感染症の原因微生物(細菌・真菌・原虫・ウイルスなど)を見つけ、どの薬剤が有効かを検査しています。
検査の方法
- 塗抹標本を顕微鏡で見て病原体を証明
染色をして鏡検します (1000倍に拡大して見ます)
白血球に貪食されたリン菌(材料:尿導分泌物)リン菌は、尿道、卵管、膣などに化膿性疾患をおこします。
感染後約80%は1週間以内に発症します。
ピロリ菌(材料:胃生検)
胃炎、消化性潰瘍の原因として関心を集めています。
除菌療法が行われます。
- 病原体由来抗原の検出
呼吸器感染症や尿路感染症などにおける細菌やウイルスの存在を、極めて容易に迅速に知ることができます。
☆ ピロリ菌は、便でも検出可能です。当病院では、30分程で検査結果が分かります。
- 遺伝子学的検査
病原体や病原因子のDNA診断法です。
- 培養同定検査
患者さんからの検体(喀痰・膿など)を、細菌の好きな栄養分を含んだ寒天に塗り、微生物を育てます。(37度Cで1日から2日)・・培養検査
培養した細菌の名前を性状を調べながら特定していきます。・・同定検査
- 薬剤感受性検査
病原菌にどんな薬剤が有効かを調べる検査です。この薬剤感受性検査を参考にして、最も有効とされる薬を医師が患者さんに処方します。