日本最大の大鉄砲
設楽原歴史資料館に入るとすぐに目に飛び込んでくるのが、今回紹介する大鉄砲です。
この大鉄砲は管打式という火縄銃の次の時代を担ったタイプの鉄砲です。火縄銃にはたくさんの欠点がありました。最大の欠点のひとつが常に火を持ち歩かなくてはならなかったということです。狩猟などで嗅覚の鋭い獲物に鉄砲の存在が知られてしまいます。
その欠点を克服した鉄砲が管打式の鉄砲です。分かりやすく言うと「カンシャク玉」を詰め、引金を引くと「カンシャク玉」をハンマーで叩き、火花を起こさせます。この火花で火薬に火をつけるという方法で鉄砲を撃ちます。この方式は江戸時代後期に考えられました。
大鉄砲は長さが3m32cm、重さが72kgあります。おそらく鉄砲としては日本最大のものです。一説には明治維新の後に九州で勃発した西南戦争で使われたとも伝えられています。また、近年の研究では有明海で小船に乗せて、鴨猟に用いた可能性もあるといわれています。
ぜひ資料館へ日本一の火縄銃を見に来てください。
設楽原歴史資料館蔵
『広報ほのか』平成24年1月号より転載
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