木像薬師如来坐像(もくぞう やくしにょらい ざぞう)

 種別重要文化財 薬師如来坐像

国指定重要文化財(彫刻)

指定年月日

昭和6年12月14日

時期

嘉応3(1171)年

説明

この薬師如来坐像は、平安時代に繁栄した大脇寺の本尊と伝えられ、像高130cm、アスナロ材の一木造りで、嘉応3年(1171)仏師頼与の作です。大脇寺は、武田信玄に焼かれたと伝えられていますが、本尊の薬師如来だけが兵火を逃れ現在に至っています。


像のつくりは、平安時代後期の像に共通した前後の厚みが薄い姿で、衣の線も穏やかな浅い切り口を示している。しかし、頭部には鎌倉様式への芽生えが伺われる。例えば、眼の上下に強いうねりを見せ、ほおにはわずかに抑揚があるなど、個性的な表現が見られます。

昭和28年に解体修理がされ、その時、頭部の内側に「嘉応3年正月15日云々」の銘文が発見されました。また、修理に併せて光背、台座及び薬壺は新たに製作されたものです。

制作時代と作者が明らかで、しかも、鎌倉時代への先がけの好例として注目されています。

言い伝えによれば、この薬師如来は鳳来寺の薬師如来と姉妹仏といわれ、昔から病気になやむ人に信仰されてきたという。通称「庭野のお薬師さま」で親しまれ、特に眼病に効果があると信じられ、ひらがなの「め」の字の連続で、「め」と大書して治癒を祈願すると効果があるとされています。 

【参考文献】

新城文化財案内  平成9年  新城市教育委員会

その他

 毎年、4月第一日曜日には地区の祭礼に併せて、一般公開が行われています。