重要文化財 薬師如来坐像

 この薬師如来坐像は、平安時代に繁栄した大脇寺の本尊と伝えられ、嘉応3年(1171)仏師頼与の作です。像高130cm、アスナロ材の一木造りで、頭部には鎌倉様式の芽ばえがうかがわれます。大脇寺は、武田信玄に焼かれたと伝えられていますが、本尊の薬師如来だけが兵火をのがれ現在に至っています。
 収蔵庫ができる以前には薬師堂に収蔵されており、その薬師堂は、江戸時代の建築になる宝形造りで、全体が一本の松の木で造られていると伝えられています。
 言い伝えによれば、この薬師如来は鳳来寺の薬師如来(現存しない)の姉妹仏と言われ、昔から病気に悩む人に信仰されてきました。
 通称「庭野のお薬師さま」で親しまれおり、特に眼病に効果があると信じられ、ひらがなの「め」の字の連続で、「め」と大書して治癒を祈願する人があります。薬師如来のお祭りは、毎年4月初めの日曜日に行われます。

重要文化財 薬師如来坐像