財政健全化への道 ~新市政第1期目を振り返る・6
昨日は合併後4年度分の予算規模とプライマリーバランスの変遷を通して、第1期目の財政運営を振り返ってみた。
もう一つ加えたい。
合併直後は、ある種の「不経済」があらわれるということを書いた(5月14日付け『合併直後は~新市政第1期目を振り返る・2』)。旧3市町村の職員をそのまま引き継ぐので、同規模の自治体とくらべて職員数が多めになったり、重複施設が散在したりしがちになるからだ。
合併直後から、私どもは職員の定員管理をできるだけ厳格に実行し、当初の削減計画をかなり前倒しで実行してきた。その結果、一般事務職においては類似規模団体の定員数とほぼ肩を並べるまでになった。
当然「人件費」も年々縮減されている。諸手当の見直しなども並行して行ってきた。トップとして心苦しいが、職員にも理解を願うしかない。
合併以来の職員給与費の推移をみると(100万円未満切捨て)、
18年度 39億7300万円
19年度 37億9900万円
20年度 36億4200万円
21年度 35億7800万円
という数値になっている。
では、予算規模のなかで占める人件費の割合はどうだろうか。いわゆる「人件費比率」だが、
18年度 24.0%
19年度 25.5%
20年度 25.4%
21年度 25.9%
という結果だ。このなかには退職手当も含まれているので、いわゆる「団塊世代」問題が反映しているし、また早期退職者の増減などによって多少のブレ幅も出るわけだが、大きな傾向は読み取れるだろう。
額としての人件費は減っているが、率としての人件費は微増となっている。人件費の縮減速度よりも、全体歳出の縮減速度が上回ったからともいえよう(分母がより以上に小さくなった)。
施設の維持管理費にも同様の傾向がみてとれる。
もともとが財政力の弱い自治体でこのような運営を行って生じる問題は、「財政の硬直化」が進むこと。固定費のための出費に収入の多くが消えていき、将来利益のための投資が思うにまかせず、地域振興の「伸びシロ」が縮まっていく。
これを示すものが「経常収支比率」。100%に近づけば近づくほど、硬直化が進んだことをあらわし、弾力的な財政運営の余地が狭まっていく。
本市を見ると、
18年度 94.0%
19年度 95.4%
20年度 94.8%
21年度 93.5%
である。一般に市町村の場合80%を超えると、硬直化のきざしといわれているので、かなりの数値といえよう。
一方本市をとりまく近未来の環境変化はいろいろな面でドラスチックで、この変化に対応するとともに、地域発展の可能性を広げるための投資チャンスには事欠かない。それを見据えた新市総合計画も策定された。
財政の使命は、この計画を着実に遂行し、住民福祉の増進をはかるための算段を持っておくことだ。計画は立派だったが、お金がなくてできませんでした、では、話にもならない。
合併初年度から財政規模の抑制をはかり、ある程度の成果を生み出しながらも、その縮減速度がかなり急ピッチだったこともあって顕在化した「硬直化」のリスク。これをいかにコントロールするか。
こうした現状認識から出発して、昨年度に設置したのが「財政健全化推進本部」。抽象的な目標ではなく、具体のターゲットを「経常収支比率の改善(まずは80%台に)」に絞って活動してきた。
21年度数値が20年度比で改善をみたのはそのささやかな成果だが、目標には届いていない。
健全化の歩みをさらに加速していかなければならないが、この面で大きな前進をはかるには、2大ターゲットに正面から取り組むことが求められる。
そう、人件費問題と公共施設問題、だ。
人件費問題については4月3日付け『公務員の働き方、働きがい』、同24日付け『職員給与』、25日付け『「職員給与」を考える』等で触れたような形で、すでに取り組みを開始している。
公共施設問題については、昨年度末に市内全施設についての洗い出しを済ませ、基本的方針を今年度第1回の財政健全化推進本部会議(5月28日予定)で方向づけることとしている。
作手からは「ミズキ」の写真。
国道沿いに白い花を咲かせています。

枝は水平に広がり独特な樹形。

白い小さな花がびっしりと集まってついています。

遠くから見ると、木に雪が降り積もっているようだ、とは、写真を送ってくれた方の弁。
ほんとうに!









