「安心して暮らし続けられる」地域
人口流出と過疎・高齢化になやむ中山間地では、集落機能の維持ができずにこのテーマが切実になっているし、地方都市では、地域経済の疲弊と人口吸引力の低下で、都市基盤の劣化が進み、若者層の転出や少子化で世代継承に困難が生じている。大都市部では、高度成長時代につくられたニュータウンなどが一世代の居住地機能で終わり、ゴーストタウン化の危機に見舞われている。
雇用不安、社会不安、医療不安、福祉不安などが追い打ちをかけて、地域の安全が揺らいでいる。
自分の住む地域に愛着はあるし、いろいろな想い出深きところでもあり、ちょっと先の将来を考えると、果たしてここに住み続けることができるのだろうか。こういう問いが、あらゆる地域で聞かれる。
思うに、こんな状況に立ち至ったことは、かつて無かったのではないか。
一昔前の農山村地域では、そこに暮らす人々にとっては、いやでもなんでもそこにいなければならないわけだったし、それを前提にしていろいろな仕組みがまわっていた。高度成長期の都市部では、きっと明日はもっと良くなるだろうと思われて、そのようにまちは膨張を続けた。
では、あらゆる地域でこういう問いが生じているからといって、それを広げ、総合してみて、「安心して暮らし続けられる国」かどうかが、日本国民全体の政治テーマかというと、少し違っているだろう。
それぞれの地域社会が息づき、そこに暮らす人々の安心と充足を支えるものになってこその日本。
それを立て直すのは、その地域を愛する人々以外にはない。
地域自治とか地方自治体の役割とかが、大切にならざるをえない大きな理由だ。
道ばたで。









